8月19日(水)16:52〜テレ金ちゃん内(18時台)
『感動!夏の白山登山』
チャレンジ教室、3回目はいよいよ白山登山に挑みます。
本格的な登山は初めてという子どもたちがほとんどですが、
まずは標高2,702mの頂きに自分の足で立つのが目標です。
◎1日目…別当出合〜室堂
平地では連日30度を越える猛暑が続いていますが、
白山の登山口、別当出合にやってくると…涼しい!
青空が広がっていますが、登山日和となりました。
一般的なルート砂防新道から、1日目は標高2,450mの室堂を目指します。
標高差は1,400m、距離にして約6kmの道のりです。
途中、見晴らしの良い場所に出ると、心地よい風が頬をなでていきます。
「キツイ」と言いながら、子どもたちも景色を楽しんでいる様子…
今回の登山には大勢の講師の方々や前回に続いて金沢星稜大学の
野外スポーツ部の学生さん6人もサポートしてくれます。
池塘ではサンショウウオの子どもを見つけたり、
花の名前を教えてもらったりと、子どもたちもいろいろ発見していきます。
講師の1人、栂典雅さんは「白山・花ガイド」の著者でも知られる有名人!
標高2,000mを越えた辺りから、色とりどりの高山植物が顔を出します。
すると白山でもなかなか見られない花を見つけました。
栂さんが「エ〜デルワイス♪って知ってるよね?あの仲間だよ」と
歌交じりに教えてくれたのがミネウスユキソウ。
筆者も10回ほどの白山登山を経験していますが、
実際に目にしたのは今回が初めてです。
石段が延々と続く十二曲を越えると火山の噴火で飛んできたという
黒ボコ岩があります。早速、登って景色を楽しむ子どもたち。
「こんなとこ登って来たんだよ。すごくない?」
あらためて自分が登って来た道のりに驚いています。
弥陀ヶ原から最後の難関・五葉坂を越えるとようやく室堂。
「元気にここまで来られて良かった」
参加した子どもたちは大きな遅れもなく、無事に到着です。
でも、夕方から室堂は急激に冷え込んできました。
平地との気温差は約20度。あたりもガスで真っ白になってきました。
ご来光が楽しみと言っていた子どもたちですが、
さてさて、明日の天気は…
◎2日目…山頂で見たものは?
午前3時半。ご来光を観賞しようと、まだ真っ暗な室堂を出発。
小雨交じりの天気に嫌な予感がしていましたが、
やはり山頂はガスで真っ白でした。
おまけに寒い!室堂で気温11.1度。山頂はもっと寒いです。
さすがに子どもたちもうずくまって動けなくなってしまいました。
山頂で待つこと40分…風向きが変わった?と感じていると、
室堂の辺りから、サーッとガスが抜けてきました!
一気にテンションが上がる子どもたち。
遠く北アルプスの稜線までクッキリと見えます。
ご来光は見られませんでしたが、幻想的な絶景に感激です!
子どもたちはお約束(?)のヤッホーで盛り上がり、
標高2,702mの三角点にタッチして、山頂を後にしました。
さて、今回の登山にはもう1つ、大事な目的があります。
やってきたのは夏でもまだ残る雪渓。
その雪渓からポタポタと落ちる雫が、手取川へ続く「最初の一滴」です。
でも、ここは川の始まりではありません。
川は年中、水が枯れないのが条件です。
標高2,100mの南竜山荘の近くに、手取川の基点となる場所があります。
山頂周辺に降り積もった雪や雨が地下に染みこみ、
基点となる場所から、こんこんと湧き出しています。
まさしく手取川のスタート地点。
そこで飲んだ、ありがた〜い天然水の味はどうだったかな?
子どもたちはこの白山の恵みを少しいただいて、
お湯を沸かして味噌汁にしました。
「超特製ぜいたく味噌汁」…その一言が返ってきただけで、
子どもたちがこの白山登山に挑んだ意味があったような気がします。
丸2日、かなりの距離を歩きっぱなしだった子どもたちですが、
別当出合に戻ってきたときは最高の笑顔を見せてくれました!
◆講師(敬称略)
尾張勝也(白山ろく少年自然の家)、栂典雅(石川県自然保護課)、
餅田修一(元明光小学校)、小清水真澄(松任小学校)、
桑山尚美(明光小学校)、細川みき(松任中学校)、
藤川恭子(白山里)
◆チャレンジ教室サポーター
金沢星稜大学 野外スポーツ部
白山キッズマイスター
〜ふるさとの命をつなぐ〜白山キッズマイスター育成事業〜
【出演】かつ先生(白山ろく少年自然の家・尾張勝也)