千葉・海沿いの町に“移住者”増加のワケ

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千葉2018.09.14 20:29

人口減少に悩む自治体もある中、千葉県の海沿いにある町では、毎年、人口が増え続けている。なぜ、この町に移住する人が増え続けているのか、そこには、この町ならではの魅力があった。

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千葉県東部に位置する一宮町では、ここ2年ほど建築ラッシュが続いている。多くの自治体が人口減少に悩む中、実は今、一宮町では、毎年500人以上、人口が増え続けている。

引っ越してきたこどもに、その理由を聞いた。

小学2年生「(パパが)サーフィンをやりたいというので、きっかけで、ここ(一宮町)に来て」

小学2年生「パパとママがサーフィンをしていて」

“サーフィン”を目当てに、若い世代が移住してきている。

サーフィンは親だけではなく、この小学校では3分の1の児童が、サーフィン経験者だという。

児童数もこの10年間で、2倍近くに増えた。

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強矢(すねや)さんも、今年4月、神奈川県の湘南から引っ越してきた。小学校帰りの息子と、車で3分ほど走り向かった先はサーファーで賑(にぎ)わう海。

大人顔負けの波乗り姿を披露した凜太郎(りんたろう)くんは、プロのサーファーを目指していて、一宮町の波に魅了され、家族で移住してきた。

強矢凜太郎くん(9)「湘南と全然違って、パワーとか波の大きさも全然違って楽しい。(湘南より)こっちの方が(波の)パワーとかがあるので、スピードが出て気持ちいい」

強矢典男さん(44)「毎日練習するには十分な波がある。もっと応援してあげたいなという気持ちで(一宮町に)引っ越してきたんですよね」

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年間を通して、“いい波”に乗れるという一宮町の海。14日朝も、雨が降る中だったが、波は高めだが、海の中には多くのサーファーがいた。

住宅もサーファーにとって、うれしい設備が整っている。県外からの移住者が住む予定の建築現場をみせてもらった。

玄関入ってすぐには、ウエットスーツやボードを洗って、干すスペースが設けられている。そして、土足のままでも、お風呂に直接行ける間取りになっていた。

一宮不動産・渡辺秀子さん「ここの最寄りが上総一ノ宮駅という駅、東京から約1時間で特急で来られますので」

東京駅に1時間ほどで行けるため、通勤も可能だという。

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このブームを、“町おこし”にいかす動きも活発化している。

一宮町役場・企画課 塩田健課長「一宮版の“サーフォノミクス”というかたちで、サーフィンと生きる町を中心に、今、動いております」

アベノミクスならぬ、“サーフォノミクス”を打ち出し、経済効果を高めようという。

今年5月にオープンした駅前の観光案内所では、サーフボードが積めるレンタサイクルも始めた。

そして、町は、プロの世界大会を積極的に誘致。こうした取り組みは、ある大きな成果につながる。

「2020年、東京オリンピックは釣ヶ崎海岸でサーフィン!」

2年前、一宮町の海岸が、オリンピックのサーフィン会場に選ばれた。

男の子「もし選手になったらメダリストになりたい」

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2年後に迫るオリンピック。町は、移住者が増えることを期待し、新たな働く場も開設。格安で利用できるシェアオフィスやテナントを貸し出している。

移住して雑貨店経営「それぞれの移住者が協力し合って、家族みたいにアットホームに暮らしているので、子育てもしやすくて楽しいです」

若い世代を取り込む町の取り組みは続く。