11月22日(日)7:30~8:00
シリーズ・今に残る名作④
『世界の絵本 ~育まれるチカラ~』
◆◆◆ふるさとの名作に親しむ30分◆◆◆
皆さんは子どもの頃、よく絵本を読んでもらいましたか?
この読み聞かせは親子の絆を深める意味でも大切なんですよね。
今回はその絵本の原画のお話です。
◎世界の名作を七尾から
11月6日から石川県七尾美術館で始まった
「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」。(12月6日まで会期中は無休)
世界61か国、2,714人の応募の中から選ばれた
81作品が展示されています。(日本人の入選は18名)
絵本ならではの愛らしいほのぼのとしたキャラクターや、
まるで写真のようにリアルに描かれたものまであって、
大人でも楽しめる展覧会といえます。
作品は5枚1組で構成されていて、それぞれに文章が添えられています。
まずはストーリーを追って見るのがポイント。
そして原画だからこそ楽しめるのが、使っている素材などを
じかに見ることができるということ。
学芸員の小山ちえみさんに観賞のコツを教えていただいたのですが、
近づいて、よ~く見てみると、切り絵になっていたり、刺繍になっていたり、
作家さんたちの創意工夫が手に取るように分かります。
これは印刷された絵本では絶対に味わえないですよね。
これが原画展の最大の魅力といってもいいのではないでしょうか。
また作品はフィクション、ノンフィクションと分かれていて、
図鑑のように子どもたちが勉強するための絵というのもあります。
作品を通して、生き物の生態や歴史上の出来事まで学べるので、
見ていて本当に飽きません。
七尾での開催はことしで12回目となりますが、日本では4会場、
日本海側唯一ということで、七尾で見られるのはうれしい限り。
地元の小学校の中には、全学年が毎年観賞するという学校もあって、
子どもたちには相当刺激になっているのではないでしょうか。
七尾での開催が始まった頃、担当していた学芸員の北原洋子さんは、
「いつか七尾から第2の等伯を!」と夢を描いています。
◎絵本作家の思いに迫る
また今回は過去の原画展で入選した石川県ゆかりの作家さんも紹介します。
おきたももさんは優しいタッチのものや、見ていて元気が出るような
イラストを見せてくれます。
一方、かるべめぐみさんは谷川俊太郎さんと共作した
考える絵本シリーズの「死」(大月書店刊)の絵を書くにあたっての
苦労話などを聞かせてくれます。
作家さんならではの世界にも注目ですね。
「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」は12月6日まで。
ぜひ1度、足を運んでみてください。
いしかわ大百科
【OA】日曜 午前7:00~7:30 ≫≫≫「ぶんぶんセブン」「弦哲也の人生夢あり歌もあり」と週替りで放送
【リポーター】平見夕紀