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いしかわ大百科

2009年度

 いしかわ大百科

3月28日(日)7:30~8:00
シリーズ・ふるさとの響き⑤
『うたい継ぐ わらべうた』

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子どもたちに聞かせたい「わらべうた」とは?
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懐かしい響きに耳を傾けて…

◆◆◆ふるさとの文化に親しむ30分◆◆◆
ふるさとの響き、シリーズ最終回は「わらべうた」です。
一口に「わらべうた」と言っても、その数は無限にあるんです。
皆さんは記憶に残る「わらべうた」がありますか?

◎万葉ロマンに触れる
「わらべうた」
といえば、一昔前、お母さんが子どもを背負って
聞かせてあげるという情景を思い浮かべますが、
日本最古といわれる「わらべうた」が「万葉集」にあります。

 香島嶺の机の島の小螺(しただみ)を
 い拾ひ持ち来て 石以ち突き破り
 早川に洗ひ濯ぎ 辛塩にこごと揉み
 高杯に盛り 机に立てて
 母に奉りつや 愛ず児(めずこ)の刀自(とじ)
 父に奉りつや 愛ず児の刀自

 香島山近くの机島の海岸からしただみを拾って持って来て
 石で殻をつつき破り、流れの早い川で洗いすすぎ清めてから 
 辛い塩にごしごし揉んで足の高い器に盛りつけ
 それを机の上に立ててうやうやしく供え
 お母さまに差し上げたかい かわいらしいおかみさん
 お父さまに差し上げたかい かわいらしいおかみさん

国司として越中に派遣された大伴家持
能登巡行の折に集めた歌と言われています。

近代では、泉鏡花・室生犀星の作品にも度々見られる「わらべうた」。
しかし、どこからともなく聞こえてきた懐かしい響きは、
今、なかなか聞くことがありません。

誰によって、いつから、
どんな風に生まれたのか分からない「わらべうた」ですが、
北陸大学の名誉教授、小林輝冶さん
石川県内で10年に渡って聞き取り調査を行い、
2000曲もの「わらべうた」をよみがえらせました。

小林名誉教授いわく、「わらべうた」は大きく3つに分けられます。
1つが手まりなどの遊びの中に生まれた「遊び唄」
そして春夏秋冬に出てくる生き物などを題材にした「歳時歌」
もう1つが、「子守歌」です。(守り子の歌ともいいます)

貧しかった時代の生活や風習、風土が見えてくることから
「わらべうた」は貴重な文化遺産だと小林名誉教授は教えてくれました。

◎「わらべうた」を今に伝える
小林名誉教授がまとめた記録を本に
精力的に活動しているのが宮本光子さん
小学校や老人施設等を周り、「ミニミニコンサート」を展開しています。

宮本さんは、「毎日の生活の中で自然と生まれたもので、
わらべうたには温かい心が宿っている」
と語り、
時代とともに消え行きそうな「わらべうた」を
大切に歌い継いでいます。

ことし6月には羽咋市の妙成寺でもコンサートが開催される予定で、
宮本さんは奉納するつもりで歌いたいと期待に胸を膨らませています。

今も美しい響きで人々の心を癒してくれる「わらべうた」。
誰にも、ふと思い出す1曲があるはずです。
小さいお子さんをお持ちの方は、
懐かしいメロディを口ずさんでみてはいかがでしょうか?

能登では「しただめ」とも呼びます
北陸大学名誉教授・小林輝冶さん
小林名誉教授がまとめた著書
遊びの中にもわらべうたが…
子どもたちに聞かせてあげたい
施設でのミニミニ・コンサート
うたい継ぐ宮本光子さん
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鏡花・犀星の作品にも「わらべうた」が登場
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わらべうたは貴重な文化遺産です

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【OA】日曜 午前7:00~7:30 ≫≫≫「ぶんぶんセブン」「弦哲也の人生夢あり歌もあり」と週替りで放送
【リポーター】平見夕紀

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