◆◆◆ふるさとの遺伝子を探る30分◆◆◆
友禅作家たちが企画立案から販売まで、消費者の声を聞きながら全てを行う場を作ろうと発足した「平成友禅商店」。メンバーは現代人のライフスタイルに合わせた個性的な作品を次々と生み出しています。 特に異彩を放っているのがスニーカー。キャンバス地に友禅を施すためにいろいろな工夫がなされています。例えば、彩色するのは着物で使う染料ではなく日本画などで使う顔料であったり、下絵をしたあとにする糊置きも、通常より柔らかめの糊を使うなど、試行錯誤を繰り返した結果、密かな人気商品となっています。
また、木に加賀友禅の技法を用いて模様を染めるオリジナルの技法は特許を取得し、石川ブランドにも認定、加賀友禅アートとして世界ブランドのカフェにも採用されています。木の厚さとは対照的に、世界一薄くて軽いと言われる繊維にも。七尾市の天池合繊が開発した「天女の羽衣」といわれる生地は幅70㎝長さ2ｍで最軽量の物は、およそ5ｇ。透かすと向こうの景色がハッキリ見える生地に描かれた友禅模様は、ゆらゆら揺れると、この上なく優雅です。