2007年11月10日  輪島市 舳倉島B

屋根の上に並んだロープ。
漁具の綱を干しているのか?いや?
あんな面倒な干し方、しないだろう。

島の人に聞いて驚いた。
「風が強いでしょ。
 瓦が飛ばないよう、押さえてあるんや」


何の技術も無く、海岸から石を持ってきて、
積み重ねただけの石垣…なのか?
ただごとではない。
おびただしい数だ。
集落にも、海岸近くにも。
見上げるほどの石の山もある。
モアイ像のような石の山もある。

祠(ほこら)を守るように積まれたものは、
きっと「風除けの石垣」だろう。
しかし、海岸にいくつもそびえ立つ石山は、
全然石垣には見えない。

魔よけの祈祷用か? 日時計か?
ワンダーアイランド舳倉島

舳倉島は周囲4キロ程度。
歩いても約1時間で一周できる。
方位磁石によると、最北端はあそこだ。
道は無い。危険を伴う。
しかし、行かないわけにはいかない中年の旅人。
いくぞ石川の北の端へ。
この辺りには島の人も来ない。
無数の層の岩が、波と風に浸食され、
直径約70メートルのすり鉢になっている。
見たこと無いし、誰にも発見されないだろう。
名前の無い「名勝」だ。

ところで…。
あの水準点まで行けるのか?
岩をよじ登って、ついに到達。
石川最北端。万歳!
番組PDに電話してやろう。
「最北端に来ましたよ。
 どんなもんですか。番組予算上げましょう」

… 圏、外!

「沖に出ると、島が見えなくなるんです。
 少しでも標高を高くして、
 島を見えるようにしようと、
 私らのばあちゃんのばあちゃんの
 もっとずっと前のばあちゃんたちが
 一個ずつ時間をかけて積んだんです」
数百年経っても、石の山は残る。
そして、海に向かって叫び続けている。
「父ちゃん、見えるか!
 海で迷子になるなよ!
 私たち、ここだよ!待ってるよ!」

私は、涙が止まらない。
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