2017年7月24日〜28日 白山市 鶴来今町


猛暑の鶴来今町の旅。

自転車でさっそうと現れた
北村さんは82歳。

「この道は洋裁学校の通学路だったのよ」
いまも針仕事が得意。

「この先の中川さんは、
クルミの仕事してますよ」

クルミのお仕事とは、どんなものなのか。
中川さんに会いたい。
すぐには到達しません。



常山(つねやま)さんは、
表具店さんです。

たまたまお帰りになった
奥様に出会った縁で
お訪ねしました。

表具の下張りにされた新聞紙の文字は、
「日清大戦双六」。

当時の世相を反映する貴重な資料です。
昔の紙の強靭さも伝えています。

工房で目を引く 場違いな花の作品。

今は中2のお孫さんが
小学3年生の頃、描いたものです。

励みになっています。


辻太商店の三郎さん。

92歳で声も力も強く、頼もしいです。

ただし、心得がないと
叱られます。

小銭かごやざる、箕(み)など、
日常道具を 扱います。

山菜採りの網籠を担いでもらいました。

これはご自宅用です。
ご主人は慣れていますが、
山の人なら出来て当然。

私は、ひもをどうするのか、
戸惑いました。

肩をつかまれて 指導されました。


鶴来の名店、
町八家具さんの正面に、
巨大なロッキングチェア。

縦・横・高さがそれぞれ
標準の2倍だそうです。

座らせてもらいました。
背もたれにも肘掛けにも届かないので、
意外と、楽ではないものです。

でも「ちゃんと揺れます」
まるで船のような感じ。

町八家具にある 木製の鉄砲は、
なんとゴム鉄砲でした。

木材にこだわる店らしい、
遊び心のある商品です。

発射。パチッ。

千両箱も気になります。
1万円札が
きっちり千枚入ります。

ふた部分は、かぶせると
音もなくゆっくりと、
スーッと閉まります。

やっとお会いできた
クルミの商売をしている中川一男さんです。

お年寄りの施設に
ボランティアで慰問に行き
相撲のまわしを見せたり、
民謡を歌ったりされます。

小学3年生のとき
お父様が戦死しました。

その時から山の仕事を始め
お母様と一緒に
一家を支えてきました。

炭、ソバ、アワ、ヒエの栽培、
そしてクルミです。

クルミを割る石の作業台が
3台置いてありました。
中央部分は、長い年月で
擦り減り、へこんでいます。

商品は金沢の問屋まで
列車で担いで運びました。

どんなに辛かったでしょう 。

作業唄を歌うと、
お父様お母様の顔が浮かぶそうです。

艶のある声の「鶴来節」。
聴こえます。
届いてます。
今町から、山へ空へ。
 

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