2017年9月4日〜8日 白山市 久保

白山市河内町久保は、
直海谷川沿いの静かな山里です。
数々の技とアートと感動の町でした。

横山クルミさんは1954年創業。
国産のオニグルミにこだわった
最高品質のクルミを扱います。

横山義男さんと外志子さんが
親切に教えてくれました。

実に混入している殻を「カッチリ」と言い、
手で取り除く作業が大変そうです。

目も、指も、神経も使います。

実がバラバラのものは「花クルミ」と呼びます。

丸のままのものが高級品の「上丸」。
無傷の最高級品は「別上丸」です。

1個ずつが完璧な形で、美しいです。
クルミの作業の隣で、トウガラシの選別も。
横山さんは加工品も販売しています。

看板商品は「くるみ味噌」で、
甘口と辛口があり、
辛口には「剣崎なんば」を使います。

ご飯にのせても良し、
豆腐や大根にも良く合います。

壁にはのどかな雰囲気の
男の子と女の子の絵が。

横山さんに教えてもらって、
近所の楽しい方、坂田さんを訪ねます。
アサツキの栽培農家ですが、
画家でもあるそうです。


アサツキ栽培農家の坂田久男さんは、
「アサツキで御殿を建てる」と言うほど、
栽培に情熱を傾けている一方、
「残りの人生絵で食べていく」とも。

ユーモアたっぷりの楽しい方です。

娘さんのお友達の披露宴の
ウェルカムボードを手掛けたのがきっかけで
描きはじめたそうです。

いまもウエルカムボードや、
民話紙芝居の製作を
依頼されたりしています。

水墨画の題材に人物は合わない、と
先生から言われたのにそれでも描いた作品。
たきぎを背負って腰かける男の子を
気遣う女の子を、ほのぼのと描きました。

他のアーチストに例が無いものです。
これからも子どもを描き続けます。

中村さんのお宅の蔵ではじめ気になったのは、
鏝絵(こてえ)の大黒様でした。
30年以上前、蔵を改修したときに作りました。

「よほどお宝があるとお見受けしました」
「ないんですよ。それが」
中村さんは謙遜されましたが。
チョークで窓の裏に書き付けた
文字がありました。
30年以上前に亡くなった 映子さんの
義理のお父様、仁三郎さんの文字です。

「一石一斗六升」などの文字がありますので、
収穫したお米に関する記録のようです。
優しくて良いお父さんでした。

仁三郎さんは、お嫁さんの映子さんを
とても可愛がって下さったそうです。

川で釣ってきたゴリを串焼きにしたその味は、
忘れられないそうです。
「おいしかったですよ」。
映子さんは、ご主人の秀雄さんと、
夫婦で海釣りに行かれたこともよくありました。

ご主人を気遣うお気持ちもありますが、
獲物がかかる瞬間の醍醐味を
奥様もまた、楽しんでいました。

20年前の、仲良し夫婦の思い出です。

ご主人が亡くなったあとも、
20年間干したままにしてあるゴム長は、
夫婦の絆の証です。

技と、アートと、愛情と。
白山市久保は、豊かな里でした。
 
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