2017年9月18日〜22日 白山市 河内町板尾


森に霧がかかり、
その霧が集落に裾を伸ばす、
山深い集落が板尾(いたお)です。

高さ5mほど、カギ形に曲がって
建物につながる柱。
のぼり旗を飾るのでしょうか。

オーナーが帰宅されてお話が聞けました。

建物が奥のがけの方に傾かないよう、
手前から引っ張っている補強の柱です。
遊び心で長いブランコが
取り付けてありました。

電気の検針員をされている朝井さんは、
このような集落を歩くのが楽しみ。
紅葉など、季節の移り変わりを感じます。

この日はここまで9223歩。
多いときは10キロ。


1階の屋根から2階の屋根へ
のぼるための梯子があります。

冬の屋根雪下ろしのために、
年中設置してあります。
山岸幸博さんは、板尾地区の区長さんで、
とても親切に案内をしてくれました。

「屋根から自然に雪を落とすと、
  お隣の建物に迷惑がかかることがある。
  それで屋根に上って、
  迷惑でないところに雪を下ろすわけです」。

大屋根のフックは、
その雪下ろしのときに、
登山用のザイルを結び付け、
命綱にするためのものです。

道念秋子さんのお住まいです。
直海谷川の支流の板尾川沿いです。
川岸まで階段が続いています。

クルミを拾って洗うため、
よく秋子さんは川岸へ降りるそうです。

川岸から振り返ると長さ20mほどの石垣。

クルミを採りに行く奥様の便利を考えて、
ご主人の歳郎さんが、今年、
手作業で作った石垣です。
砂利をひく作業以外は、手で積みました。

ご主人は空手をしています。
奥様思いの、強くて優しく器用なご主人。

表通りからは見えない石垣は、
誰にもほめてもらえません。
奥様へのお気持ちが伝わります。

飲むと元気になるという
秋子さん特製のゴーヤジュースを
飲ませてもらえることになりました。

お宅のグリーンカーテンなっている実を
確認したところ、ミキサーの音がしました。
「一気にどうぞ。苦くないよ」
と言われたので本当に一気に飲みました。
ゴーヤの他にバナナやハチミツで飲みやすく
苦味もほとんど気になりませんでした。
ごろっとしたゴーヤの実に気合が入ります。

ありがとうございました。
再出発だ。


板尾名物の「不動滝って滝があるんです」
山岸区長は親切に教えてくれました。

ただし、簡単には行けないようです。
近所の方が申し出てくれました。
「行くのなら長靴を貸してあげる」。
さらに、山岸区長は、
「登り口まで連れて行ってあげる」と
軽トラックに乗せてくれました。


5分ほど山の中に入ると、
人の気配が消えました。

登り口に到着すると予想を超える急こう配。
「足もと注意の看板」。

道が狭く、落葉で滑りやすくなっています。
さらに茂みの中を進みます。
手すりのない、板だけの橋を2つ渡ります。
落差15mほどの美しい滝が見えます。

「これが不動滝ですか?」
「いやいや到着までに、一の滝、
  二の滝、三の滝があるんです」
「もうこれで十分美しいですよ」
「いやいやこんなもんでない」

ついに道が見えなくなりました。

山岸さんはすいすい歩きますが、
道幅は30センチほど、茂みの下は地面がなく、
ぽっかりと10m下まで崖になっています。

休み休み、ゆっくり登ります。
「今年69歳やぞ。9月3日に誕生日や」
「私は54歳になります。9月25日です」
「お互い9月生まれやね」
「そうですね。9月生まれがんばりましょう」
「わしと同じ9月3日生まれの有名人、
  誰か知っとる?
  ドラえもん」。
山道を30分、奥から冷たい風が来ます。
空気に飛沫が混じってきて、吠えるような音も。

見えた!
落差50m、板尾不動滝。
呆然として見上げる巨大な滝は、
森に現れた巨人のよう。
黒い岩盤、垂直に叩きつける無限の水。

水の中に不動明王が現れたとか、
滝の上に石像があったといういわれも。
邪念も疲れも洗い流すほどの勢いです。

白山市河内町板尾。
思い出がまた一つ増えました。
 

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