2018年1月8日〜12日 白山市 左礫町


白山市左礫町(ひだりつぶてまち)は
大日川右岸で、家は10数軒。

一度聞いたら忘れない地名、
「左礫」。
その由来が気になります。

「とりごえ蕎麦やまぎし」は、
1月と2月は冬期休業中です。

この日もお休みでしたが、
ご主人はいらっしゃって
店内に入れてもらえました。
元警察官の山岸隆さん。

2001年に退職し、初め金沢市内で
そば店を営んでいましたが、
2016年3月26日、生家を手直しして
左礫の「やまぎし」が生まれました。
左地名の由来を聞きました。

「平家の落人の治部殿が住んでいた。
  村人と雪合戦の際、
  小石入りの雪玉で左目を負傷した」

そんな言い伝えがあるのでした。

「礫焼き」(300円)は、
ソバ粉のガレット(薄皮)で
マイタケと明太子を包んで焼きます。

マイタケのシャキシャキと
皮のサックリ感に、シンプルな塩味が
よくマッチしています。
ご主人は自作のコンニャクを研究中。
形が不揃いで、
まだ商品にならないとのことでしたが
柔らかくすっきりしていて美味です。

白身魚の刺身を、
さらに柔らかくしたような舌触りです。


こちらの氏神様は「武健社(ぶけんしゃ)」。

白山麓は白山神社と八幡神社が多い中、
異質で勇ましい名前です。
左礫大橋で大日川を渡ってお参りします。

神社の大棟に梅鉢紋があります。
加賀藩時代、前田家の庇護を
受けた証です。

「武健社」の名前通り、
武士文化のもと、尊重されたのでしょう。

お参りの後は公民館に行くのですが、
普通ではない特徴があるらしいです。

「中がお寺みたいなんです」
「はい?お寺なんですか?」
「公民館なんですけど、お寺みたいです」。

石公民館に入るためには、
まず左礫区長に挨拶しましょう。

そこで訪ねた江津さんご夫妻。
リビング中央の薪ストーブは
存在感有ります。

数十年使っているのかと思ったら、
2年だそうです。
4年ほどでボディーが傷むので
買い換えているそうです。
数千円だそうです。

ストーブの隣に置いてあるミカンの皮。
漢方薬か入浴剤かなあと思ったら
「乾燥させて、畑に蒔けば、
  虫よけになるんですよ」

もう春の準備だったのです。

ここが左礫公民館です。
立派な須弥壇と仏壇があります。
正式なお寺ではありません。

もともとお坊さんが出張してきて、
村の人たちが集まり、
法話を聞く「説教道場」でした。

後に青年団が公民館施設を隣りに作り、
建物をつないだのです。

現在でも、町の人が当番制で、
毎日朝夕にここに通ってきて、
正信偈をあげています。
世帯数が少なくなり、
1週間に1度当番が回ってきます。
それでもお経は欠かしません。
雨の日も風の日も雪の日も、
町で読経が流れています。

寒く、温かく、篤い。
それが、雪の左礫でした。
 

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