2018年1月15日〜19日 白山市 阿手町


山下英明さんのお宅では、
2016年からクルミのお仕事。
石臼を台にして割っています。

白山市三ツ瀬町、
静かな山里です。


「奥にまだ町はありますか?」
「ありますよ」
「人はいますか?」
「いますよ」

心配ですが、行くしかないです。
折から強くなる吹雪の中、
旧鳥越村の最奥地を目指します。
吹き付ける雪と木立に遮られ、
奥まで見通せません。

人が住んでいるのかどうか、
不安になる道のりです。
木立の向こうに幻のような家並み。
ついに到着した、白山市阿手町。
コミュニティバスの終点です。

誰にも会えず、心細かったですが、
雪の足跡が重要な手がかりでした。
誰かが通ったのです。

町会長の阿垣さんに会えました。

お住まいになっているお宅は4軒しかなく、
病院や施設に行くこともあるので、
会うチャンスがほぼないそうです。

阿垣さんがご在宅で幸運でした。

阿垣さんは、ダム建設のお仕事で、
静岡県浜松市から来られました。

阿手町の雑貨屋さんの
看板娘だったのが奥様です。
どんな出会い方をしたのかは、
ご夫婦そろって口を閉ざしました。

「さっきお訪ねした民宿もお留守でした」
「大日荘。それ、うち」

大日高原スキー場が
2012年に閉鎖されるまでは、
スキー客のための民宿を営んでいました。

「塚田さんが阿手町に来たら、
絶対ダムの管理事務所に来てほしいと
言われています。乗ってください」

阿垣さんの車で到着した大日川ダム。
堤高59.9m、堤頂長238m。
雪景色の中、雄大な景色です。

この取材を心待ちにしていたという
事務員の方がいらっしゃるのです。

しかし、事務所に入るためには
所長の許可が必要です。

管理事務所長の矢来さんは、
突然お邪魔したにもかかわらず、
見学を許可して下さいました。

大日川ダムは、
「農業用水」「洪水調整」「水力発電」の
役割があります。

大日川ダムの管理事務所は、
年中無休で働く人がいます。

そのために宿直施設があります。
ダム湖の眺めは最高です。
「レイクビュー大日」という
民宿ではありません。

阿手町の民宿「大日荘」の写真です。

スキーヤーだけでなく、
自転車サークル、手話サークルの
若者たちが、山里で夢を語り合いました。
どんちゃん騒ぎをしたこともあります。。
スキー場は無くなり過疎化が進みました。
「未練はないんかな」
民宿のお仕事と、町のことに、
ベストを尽くして来られた阿垣さん。
胸には多くの思い出が刻まれています。

私も忘れません、阿手町。
旧鳥越村、一番奥、雪の町。
 

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