このページでは、テレビ金沢の番組審議会の模様をお知らせしています。
審議会は、番組の質の向上などを図るために、放送法で設置が決められているものです。
第234回 番組審議会
- ●開催日時
- 平成26年7月31日(木)午後3時30分~5時30分
- ●場 所
- テレビ金沢 会議室
- ●議 題
- 『シカとスズ~勝者なき原発の町~』
平成26年5月30日(金) 深夜2時2分~2時57分放送
●意 見(要旨)
○ 原発計画が途中で凍結された珠洲と、稼働に向けて活断層調査を続ける志賀と、二つの歴史的経過を対比して非常に関心の持てるドキュメンタリーとなっている。
○ 志賀、珠洲共に長い視野、時間のなかで問題を捉え、丁寧に番組が作られている。
○ 一つ一つに結論を出すのではなく、視聴者に考えさせるという手法が非常にいいと思った。
○ 技術者や科学者は必ず全てのことを想定してやるべきであり、想定したなかで、どのレベルまで採用するか、しないかは行政の問題と思う。
○ 文明社会の中でぜいたくが幸せではなく、自然のなかで自活していく姿を番組のなかで色濃く出している点がよかった。
○ 原発と地域のありようを描いて、誰もが考えさせられる、深く心に残る優れた番組である。
○ 原発に翻弄された住民同士の深い溝。それぞれ生きるうえでの選択であった状況がよく伝わってきた。
○ 地域住民だけではなく、みんなが共に考えなければいけない重要な問題であることを心に刻む終わり方であり、映像とナレーターの語り、BGMがさらに効果的であった。
○ 能登という土地柄を考えると、原発問題は同時に過疎の問題であるとのメッセージが伝わってきた。
○ 『シカとスズ』という片仮名表記に違和感を持った。漢字のほうがリアルに訴えるのではないか。
○ 大変難しく重いテーマである。それぞれの視点で見え方は違ってくるだろうが、一貫して住民の視線で捉えていたところがいい番組だと素直に感じられた。
【出席者】
根本 博、神谷ますみ、黒田 壽二、勝田 省吾、中川 衛、秋元 雄史、田中 則男、安田 真章、藤舎 眞衣
(以上審議委員、順不同)
稲垣 渉、黒河内 豊、神成 尚亮、谷村 和宏、金本 進一、岡本 達生、小西 金宗
(以上テレビ金沢)