7月1日(月) となりのテレ金ちゃん18時台
『ブナの森と白山の花』
◆◆◆自然を歩けば発見がある!◆◆◆
白山キッズマイスター育成事業は4年目を迎えました。
ことしは県内の5・6年生20人がチャレンジ教室に挑みます。
◎雨のブナ林
白山ろくでの自然体験、1回目の舞台となったのは、
いしかわの森林50選の「尾添大林の森」。
集落に近いのにサルやカモシカが棲む自然豊かなブナの森です。
この日はあいにくの雨模様。ときおり激しい雨足となりますが、
生い茂る葉っぱが傘の代わりになって、嫌な雨を感じさせません。
雨だからこそ見られる風景にも出会いました。
ブナの幹を見ると、雨が伝っていく筋がついています。
ほかの木と違ってブナは葉っぱや枝に降った雨を集めるのです。
子どもたちは幹から水をすくって一口。
なぜか甘い口当たりにビックリです。
こうして水を集め、地面にしっかりと貯めることから、
ブナの森は「天然の緑のダム」とも呼ばれているわけですね。
2年前には白山ろくのブナが一斉に豊作となり、
その時に落ちた実が小さな芽を出しています。
この中から、何十年後、大きなブナの木になるんでしょうね。
◎春の名残り
続いて向かったのは白山スーパー林道。標高1736mの三方岩岳です。
6月も後半だというのに、登山道の入り口や途中にはまだ雪が残っています。
雪どけのあと真っ先に咲くマンサクやコブシの仲間のタムシバ、
ショウジョウバカマ、コイワカガミといった春の山野草が咲いています。
根っこがむき出しになった登山道をさらに進むと、
白樺の仲間、ダケカンバが現れました。
この亜高山帯の樹木が登場すると、あ〜山に来たな〜と実感。
すると花の様子も変わってきました。
ゴゼンタチバナやコバイケイソウといった白山で見られる高山植物です。
ピンク色のハクサンチドリも1輪だけ咲いていました。
1か月半後には白山登山を控えている子どもたち。
一足先に白山を彩る花たちとの出会いです。
この日は終日、雨が降ったり止んだりで三方岩岳頂上はガスに覆われ、
残念ながら白山の姿を見ることはできませんでしたが、
「白山、待っててね!」と大きな声でコールして、無事、下山しました。
ひんやりとした山の風。可憐な花たち。
春の名残を感じながら、子どもたちは白山ろくの自然を満喫しました。
☆講師(敬称略)
・尾張勝也(かつ先生・白山ろく少年自然の家)
・大乗文子(石川キノコ会)
・藤川恭子(白山里)
・通次みき(松任中学校)
☆チャレンジ教室サポーター
・金沢星稜大学野外スポーツ部
白山キッズマイスター
〜ふるさとの命をつなぐ〜白山キッズマイスター育成事業〜
【出演】かつ先生(白山ろく少年自然の家・尾張勝也)