9月16日(日)7:30~8:00
ふるさとに元気! シリーズ・石川のモノづくり⑧
『思い出を運ぶ こだわりのバス』
◆◆◆ふるさとの遺伝子を探る30分◆◆◆
行楽の秋を間近に控え、賑わいを見せる県内の観光地。
旅人の足として活躍するのがバスです。石川県には
全国60%のシェアを誇る製造メーカーがあるって知ってましたか?
◎巨大なバス工場
観光バスを中心に製造するジェイ・バス(小松市)は、
東京ドームがすっぽり入ってしまうほどの大きな工場で、
北は北海道、南は沖縄まで、日本全国の観光バスを手掛けています。
ボディとシャシを別の製造ラインで同時進行するので
よりスピーディーに作業を行っています。
1日に最大で11台ものバスが誕生していきます。
製造ラインで特徴的なのは、防錆力を高めるための「電着塗装」。
長さ14m、幅4m、深さ5.5mの巨大なプールに
バスのボディをそのまま入れて、下地の塗装をするのです。
また、デザイン塗装が終わると、「ポン乗せ行程」。
シャシとボディを合体させるのです。
ポンと載せるから、ポン乗せ・・・これが何とも楽しい!
この後、36時間の耐久テストや最終検査を終え、
大型の観光バスで16日、中型で13日で出庫となります。
最近のバスは飛行機の形をモチーフにして、
よりスピーディーなイメージを意識しているそうですが、
1台々々オーダーメイドのため、時には驚くような注文もあります。
中でも驚きは、窓のないバス・・・
本来、観光バスは景色を楽しみながら走るのですが、
この窓のないバスは宇宙船を意識していて、
映像機器などによるアトラクション的なバスなんだそうです。
機会があれば、ぜひ乗ってみたいですね!
◎よみがえったボンネット・バス
バスの歴史は100年あまり。どんどん進化していくバスですが、
ジェイ・バスに何とも懐かしいバスが仲間入りしました。
右の画像のボンネット・バスは、岩手県のとある場所に
放置されていて、赤錆がひどく、廃車寸前だったものを
ジェイ・バスがひきとって、再生したものです。
1960年製の愛らしいバスは、設計図など残っておらず、
部品を探すだけでも大変だったようです。
修復は困難を極め、1年半の月日を費やしました。
それでも、バスづくりのプロたちの情熱によって生まれ変わったのです。
近々、ジェイ・バスではナンバーを取得して、
イベントなどでも出動させたいと出番を待つボンネット・バス。
そこにはモノづくりの先輩たちの技も隠されています。
お客さんの思い出も一緒に運ぶバス。
今回は、「J(ジェイ)」に込められた意味と、
バスづくりへのこだわりを探ります!
いしかわ大百科
【OA】日曜 午前7:00~7:30 ≫≫≫「ぶんぶんセブン」「弦哲也の人生夢あり歌もあり」と週替りで放送
【リポーター】平見夕紀