行列ができる婆ちゃんコント
2 0 1 8 年 9 月 1 6 日 放 送

行列ができるほど高齢者に人気の劇団が石川県にあります。
お年寄りのお目当ては、
座長の御供田幸子さん(当時73歳)と
相方の千秋さん(当時83歳)が方言でしゃべる
「婆ちゃんコント」。
ネタは、いつも立場の弱いお年寄り目線。
同じ高齢者でもある二人が
高齢者を笑わせるコントの魅力とは―。
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石川県内を中心に活動する超人気劇団
「御供田一座」。
最初は歌と踊りだけの舞台でしたが、
お年寄りを笑わせたいと始めたのが婆ちゃんコントです。
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緑色…御供田さん
青色…千秋さん
「昔は、お彼岸になれば、寺のお御堂いっぱいやった」
「ああそうや」
「この間、おら別院に参ってきた。
坊さんが“15人”でお経あげとるけど、
お御堂で座っているのは“7人”しかおらんがや」
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御供田さんが増やしているのが
「社会ネタ」。
オレオレ詐欺の被害者の7割以上は、
女性の高齢者。
婆ちゃんコントのファン層と重なります。
コントで注意を呼びかけようと、
詐欺の電話がかかってきた人たちを取材をすると
「ひとり暮らしの調査してます、とかかってきた」
「あんたの娘が消費者金融から借金していると」
こうした声が次々と。
あの手この手で狙われるお年寄りたちを守るため、
御供田さんは、コントで立ち向かいます。

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「この辺りでね、ハガキが来てね。
ほして脅かしてね。
それに引っかかった人はね。
大変な銭を取られたりね。
大変な目にあうがや。」
「ハガキがくるがか?」
「あんた、
年賀状でさえ来んがにハガキが来るって。
来るっていうこと自体がおかしいやろ」
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年間200回以上の舞台をこなす御供田さん。
ところが、
ある日、心臓に異変を感じ急遽入院。
幸い、手術で大事には至りませんした。
転んでもただでは起きないのが、御供田さん!
病気をネタにコントができないか
主治医を取材。
医療をテーマにしたコントを作り上げました。

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「高血圧、糖尿病・・・
なにしろ痩せとる人がおらんねん。
肥満型ばかりおる。
肥えとる人に限って、うまいもん食いたがる。
それがいかん」
「お前さんみたいに心臓を患った人がね、
『おら、胸にヘルスメーター入れたんやわ』
って言うがや。
恐ろしい・・・」
「ヘルスメーターって言うたら体重量るやつや!
ペースメーカーって言うがや!」
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笑いは最高の処方箋。
お年寄りを元気にしたいと県内を駆け回っています。

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