10月9日(日)7:30~8:00
ふるさと探訪シリーズ・わが街こころの風景③
『神子原・里山に生きる ~羽咋市~』
★★★ふるさとの遺伝子を探る30分★★★
「千里浜なぎさドライブウェイ」や「UFOのまち」として知られる羽咋市。
実はコシヒカリの種子田が県内ナンバー1の米処でもあります。
◎神にささげられた米
石川県の中央部に位置する羽咋市は田んぼなどの農地面積が広く、
県産のコシヒカリの種子田が35%以上を占めています。
その種子田で米づくりを盛んに行っているのが富山県との県境に近い、
神子原(みこはら)地区です。
近年、里山里海を中心とした生物多様性保全の取り組みが活発になる中、
先駆的里山保全地区に選定された神子原地区は、
「神子原米」という独自ブランドを生産しています。
このブランド化にあたり、神子原の地名が
「神の子(キリスト)が住む高原」という意味づけから、
バチカンに送られたのは有名。神にささげられた米として注目を集めました。
「神子原米」生産の第一人者・川口さんは
棚田が広がる神子原の適度な寒暖の差や水がおいしい米を育むと話します。
とはいえ、米づくりの間は夜中だろうが悪天候だろうが関係なく
田んぼに愛情を注ぎ、日本一おいしい米を目指しています。
「一粒々々に魂を込めれば日本一も夢じゃない」
米づくりにかける情熱に触れることが出来ました。
◎地域に元気を
この「神子原米」の誕生を機に直売所の「神子の里」がオープンしました。
「神子の里」では米以外にも野菜や特産品などが並び、
これまで自分用にしか作っていなかった地域の人たちが、
持ち寄るようになってきました。
店長の中山さんも「買ってもらえる喜びがあるから作り甲斐がある」と
地域の人の頑張りに脱帽するほどです。
そんな地元の人に混じって野菜を提供している屋後さんは
県外から移住した一人。
羽咋市の制度を利用して空き家に移り住み、
今では60品目の野菜を手がけています。
地域の人たちにも助けられながら、農業だけで生計を立てられるよう、
コツコツと畑に向き合っています。
また農家カフェ神音をオープンさせた武藤さんも移住した一人。
奥さんと切り盛りするカフェは落ち着いた雰囲気で、
口コミで平日もお客さんが絶えません。
里山で暮らすことは生涯学習と話す武藤さん。
里山の穏やかな風景が、住む人の心を象徴しているようです。
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【リポーター】平見夕紀