12月11日(日)7:30~8:00
ふるさと探訪シリーズ・わが街こころの風景⑥
『ころ柿の里 ~志賀町~』
★★★ふるさとの遺伝子を探る30分★★★
晩秋の志賀町にはおなじみの風景があります。
軒先に干された干し柿。おいしさの秘密は風です。
◎風が育む味
それはまるでオレンジ色のカーテン…
志賀町に冬の到来を告げる「ころ柿」作りが始まるのは11月初旬。
志賀町固有の「最勝柿」の収穫から始まります。
皮をむき、糸でくくり、吊るして、揉む…その作業は昔も今も変わりません。
独特の道具でクルクルっと手際よく皮が剥かれていく様子は見飽きません。
定年後にこの仕事に従事した龍揖さんは
「和菓子にはない自然のものに感激した」と話してくれました。
志賀町の自然が育んだ、優しい味わいは、
お母さんたちの真心もたっぷりと妻っています。
◎風が運ぶ風景
志賀町に冬の到来を告げるもう一つの風景は海に見る事ができます。
福浦港の高台に立つ「旧・福浦灯台」は日本最古の木造灯台。
青い海に映える白いその姿は役目を終えた今も、
昔と変わらない美しさを湛えています。
一方、ゴツゴツとした岩肌が荒々しい「ヤセの断崖」。
能登外浦の代表的な景観であり、
またサスペンス小説の最高傑作「ゼロの焦点」では
真犯人が自らの命を絶つため訪れた場所としてあまりにも有名です。
「ヤセの断崖」が男性的だとすれば女性的な姿を見せるのが「増穂浦」。
延長4kmにわたって緩やかに弧を描く美しい海岸線が広がります。
冬が近づき海が荒れると、
キラキラと輝く「さくら貝」が砂浜に打ち寄せられます。
この「さくら貝」を使って数々の作品を作る濱口さん。
素朴で美しい可憐な姿に、かつて心を癒されたという思いが詰まった作品は
小さな命の息吹を感じることができます。
いしかわ大百科
【OA】日曜 午前7:00~7:30 ≫≫≫「ぶんぶんセブン」「弦哲也の人生夢あり歌もあり」と週替りで放送
【リポーター】平見夕紀