11月18日(日)7:30~8:00
シリーズ・いしかわ手仕事の味①
『食材の旨味を活かす ~佃煮~』
◆◆◆ふるさとの遺伝子を探る30分◆◆◆
今回から新シリーズがスタート!
職人さんたちの手仕事によって生まれる、ふるさとの味にスポットを当てます。
第1回は、金沢に欠かせない味・佃煮です。
◎金沢の旨味とは?
工芸品にお菓子お惣菜。日本有数の観光地・金沢には
沢山の「名物」がありますが、「金沢佃煮」もその一つです。
佃煮といえば全国各地にありますが、
「金沢佃煮」の特徴は、何と言ってもその材料にあります。
代表的なのが「ゴリの佃煮」。
かつて河北潟や犀川などで多く取られたゴリですが、
から揚げや刺身を連想する方も多いと思います。
でも、佃煮に使うのは、あの大ぶりのものではなく、
「潟ゴリ」といって、可愛らしいサイズのものなんです。
生のものを使うので、煮崩れしないようザルに入れたまま鍋へ。
味の決め手となるのが「じろ飴」です。
これを丁寧に伸ばしながら入れて、グツグツと炊いていきます。
あぶくが小さくなったら、出来上がりのサイン。
そこへ創業以来継ぎ足ししている元水(炊いた後の残り汁)を加え、
味を落ち着かせます。う~ん、香ばしいにおいが漂います。
「じろ飴」を使っているのが、くど過ぎず、適度な甘みのある
金沢ならではの深い味わいです。
◎山麓の味覚
ゴリと並んで定番になっているのが「クルミの佃煮」。
秋、白山ろくにたわわに実ったオニグルミをしっかりと乾燥させ、
職人が1つ1つ、丁寧に殻から剥いていくんです。
コンロで温めて外れやすくしますが、なかなかキレイに取れません。
職人の腕の見せ所です。
美しく剥いたものは、最高級品として扱われます。
こちらには10人の割り子さんがおられるとのこと。
クルミ割り人形ならぬ、クルミ割りお母さん。
愛情込めて剥いたクルミは佃煮やお菓子になります。
ゴリもクルミも他の産地の佃煮には見られない食材。
そこに金沢特有の調味料と、手仕事が加わって、
愛される味になっているんですね。
いしかわ大百科
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【リポーター】平見夕紀