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石川県内の巨樹・桜「能登町・天野家のエドヒガン(天狗平の御所桜)」

天野家のエドヒガン(天狗平の御所桜)


天野家のエドヒガン(天狗平の御所桜)(能登町指定天然記念物) 能登町北河内39
 幹周3.4メートル 樹高12メートル     (現地案内より)

北河内は能登町で最も北西に位置し、輪島市に接する山間の集落。住宅は少なく、ほとんど森が占めている。町村合併するまで柳田村役場だった能登町柳田庁舎からは、県道26号を西方向の穴水方面に5.3キロほど進み、黒川にある交差点(左カーブ中の三差路)で右に曲がると県道276号に入る。そのまま約750メートル進むとトンネルの中で北河内となる。御所桜へは、更に県道276号を道なりに3キロほど進んで丁字路を左折、約300メートル行き、大きく左に曲がって高台に上がって行くと80メートル余りで到着する。
このサクラは坂の途中、道路左脇にある。日本に自生する10もしくは11種あるサクラ属の基本野生種の一つ、エドヒガンの巨樹だ。専門家に聞いたところ、石川県内に野生のエドヒガンは全く自生していないという。富山・福井の隣県にはあるにも関わらず、石川県に無いのは謎である。更には、無いはずのエドヒガンが何故この地にはあるのか?といった疑問については、現地の案内板に答えが出ていた。要約すると、その昔、この地は椀などを生産する木地師が多く、ロクロなどの木工技術を住民に伝えた惟喬親王(844~894)を祀り、親王が隠棲していた江州小椋郷(滋賀県東近江市)への参詣を重ねていた。その折、かの地より苗木を持ち帰り、ここに植えたものとの伝承があるそうだ。人の手によって植えられたものであることは間違いないようだ。エドヒガンは、成長は遅いものの幹が堅く雪害や風害に強く腐りにくいため、サクラの中では最も長寿とされている。日本三大桜のうち、推定樹齢2000年の神代桜(山梨県)、1500年超の淡墨桜(岐阜県)の2本も同種で、もう1本の1000年超の三春滝桜(福島県)もエドヒガンの栽培品種のベニシダレだ。このサクラは樹齢500年との推定もあるようだが、500年後、1000年後には日本を代表するサクラになっているかもしれない。

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