秋空を見上げて思い出すことがあります。
1989年秋、ベルリンの壁崩壊が大ニュースの頃でした。若手のアナウンサーだった私は、3歳下の妹の披露宴の司会をさせてもらいました。
私は以前、宮崎県の放送局で働いていました。石川から妹が遊びに来たのですが、私は休みが取れず、かわいそうですが、1日だけ一緒にいてやれませんでした。
仕方無く、妹は観光バスに一人で乗って、名所を周遊してきました。
ほとんどの乗客はカップルでしたが、ちょうど一人で来ている北海道出身の青年と意気投合しました。
それぞれ帰郷後も連絡を取り合い、結婚しました。
いまは、2人の子どもと4人家族で、愛知県で暮らしています。
もし、一日でも違っていたら。
もし、バスが一本違っていたら。
もし、私が休みを取って妹に付き添っていたら。
いまの妹家族は存在しません。
「誉のドコ行く?」の取材で秋空を見上げながら、大きなパワーに潔く任せることにしています。きょうはどんな人に出会わせて頂けますか。